イザヤ65-66; Ⅰテモテ2

イザヤ書

第65章

65:1わたしはわたしを求めなかった者に
問われることを喜び、
わたしを尋ねなかった者に
見いだされることを喜んだ。
わたしはわが名を呼ばなかった国民に言った、
「わたしはここにいる、わたしはここにいる」と。
65:2よからぬ道に歩み、
自分の思いに従うそむける民に、
わたしはひねもす手を伸べて招いた。
65:3この民はまのあたり常にわたしを怒らせ、
園の中で犠牲をささげ、
かわらの上で香をたき、
65:4墓場にすわり、ひそかな所にやどり、
豚の肉を食らい、
憎むべき物の、あつものをその器に盛って、
65:5言う、「あなたはそこに立って、
わたしに近づいてはならない。
わたしはあなたと区別されたものだから」と。
これらはわが鼻の煙、ひねもす燃える火である。
65:6見よ、この事はわが前にしるされた、
「わたしは黙っていないで報い返す。
そうだ、わたしは彼らのふところに、
65:7彼らの不義と、彼らの先祖たちの不義とを
共に報い返す。
彼らが山の上で香をたき、
丘の上でわたしをそしったゆえ、
わたしは彼らのさきのわざを量って、
そのふところに返す」と主は言われる。
65:8主はこう言われる、
「人がぶどうのふさの中に、
ぶどうのしるのあるのを見るならば、
『それを破るな、その中に祝福があるから』と言う。
そのようにわたしは、わがしもべらのために行って、
ことごとくは滅ぼさない。
65:9わたしはヤコブから子孫をいだし、
ユダからわが山々を受けつぐべき者をいだす。
わたしが選んだ者はこれを受けつぎ、
わがしもべらはそこに住む。
65:10シャロンは羊の群れの牧場となり、
アコルの谷は牛の群れの伏す所となって、
わたしを尋ね求めたわが民のものとなる。
65:11しかし主を捨て、
わが聖なる山を忘れ、
机を禍福の神に供え、
混ぜ合わせた酒を盛って
運命の神にささげるあなたがたよ、
65:12わたしは、あなたがたを
つるぎに渡すことに定めた。
あなたがたは皆かがんでほふられる。
あなたがたはわたしが呼んだときに答えず、
わたしが語ったときに聞かず、
わたしの目に悪い事をおこない、
わたしの好まなかった事を選んだからだ」。
65:13それゆえ、主なる神はこう言われる、
「見よ、わがしもべたちは食べる、
しかし、あなたがたは飢える。
見よ、わがしもべたちは飲む、
しかし、あなたがたはかわく。
見よ、わがしもべたちは喜ぶ、
しかし、あなたがたは恥じる。
65:14見よ、わがしもべたちは心の楽しみによって歌う、
しかし、あなたがたは心の苦しみによって叫び、
たましいの悩みによって泣き叫ぶ。
65:15あなたがたの残す名は
わが選んだ者には、のろいの文句となり、
主なる神はあなたがたを殺される。
しかし、おのれのしもべたちを、
ほかの名をもって呼ばれる。
65:16それゆえ、地にあって
おのれのために祝福を求める者は、
真実の神によっておのれの祝福を求め、
地にあって誓う者は、真実の神をさして誓う。
さきの悩みは忘れられて、とわが目から隠れうせるからである。
65:17見よ、わたしは新しい天と、新しい地とを創造する。
さきの事はおぼえられることなく、
心に思い起すことはない。
65:18しかし、あなたがたはわたしの創造するものにより、
とこしえに楽しみ、喜びを得よ。
見よ、わたしはエルサレムを造って喜びとし、
その民を楽しみとする。
65:19わたしはエルサレムを喜び、わが民を楽しむ。
泣く声と叫ぶ声は再びその中に聞えることはない。
65:20わずか数日で死ぬみどりごと、
おのが命の日を満たさない老人とは、
もはやその中にいない。
百歳で死ぬ者も、なお若い者とせられ、
百歳で死ぬ者は、のろわれた罪びととされる。
65:21彼らは家を建てて、それに住み、
ぶどう畑を作って、その実を食べる。
65:22彼らが建てる所に、ほかの人は住まず、
彼らが植えるものは、ほかの人が食べない。
わが民の命は、木の命のようになり、
わが選んだ者は、
その手のわざをながく楽しむからである。
65:23彼らの勤労はむだでなく、
その生むところの子らは災にかからない。
彼らは主に祝福された者のすえであって、
その子らも彼らと共におるからである。
65:24彼らが呼ばないさきに、わたしは答え、
彼らがなお語っているときに、わたしは聞く。
65:25おおかみと小羊とは共に食らい、
ししは牛のようにわらを食らい、
へびはちりを食物とする。
彼らはわが聖なる山のどこでもそこなうことなく、
やぶることはない」と主は言われる。

第66章

66:1主はこう言われる、
「天はわが位、地はわが足台である。
あなたがたはわたしのためにどんな家を建てようとするのか。
またどんな所がわが休み所となるのか」。
66:2主は言われる、
「わが手はすべてこれらの物を造った。
これらの物はことごとくわたしのものである。
しかし、わたしが顧みる人はこれである。
すなわち、へりくだって心悔い、
わが言葉に恐れおののく者である。
66:3牛をほふる者は、また人を殺す者、
小羊を犠牲とする者は、また犬をくびり殺す者、
供え物をささげる者は、また豚の血をささげる者、
乳香を記念としてささげる者は、
また偶像をほめる者である。
これはおのが道を選び、
その心は憎むべきものを楽しむ。
66:4わたしもまた彼らのために悩みを選び、
彼らの恐れるところのものを彼らに臨ませる。
これは、わたしが呼んだときに答える者なく、
わたしが語ったときに聞くことをせず、
わたしの目に悪い事を行い、
わたしの好まなかった事を選んだからである」。
66:5あなたがた、主の言葉に恐れおののく者よ、
主の言葉を聞け、
「あなたがたの兄弟たちはあなたがたを憎み、
あなたがたをわが名のために追い出して言った、
『願わくは主がその栄光をあらわして
われわれにあなたがたの喜びを見させよ』と。
しかし彼らは恥を受ける。
66:6聞けよ、町から起る騒ぎを。
宮から聞える声を。
主がその敵に報復される声を。
66:7シオンは産みの苦しみをなす前に産み、
その苦しみの来ない前に男子を産んだ。
66:8だれがこのような事を聞いたか、
だれがこのような事どもを見たか。
一つの国は一日の苦しみで生れるだろうか。
一つの国民はひと時に生れるだろうか。
しかし、シオンは産みの苦しみをするやいなや
その子らを産んだ。
66:9わたしが出産に臨ませて
産ませないことがあろうか」と
主は言われる。
「わたしは産ませる者なのに
胎をとざすであろうか」と
あなたの神は言われる。
66:10「すべてエルサレムを愛する者よ、
彼女と共に喜べ、彼女のゆえに楽しめ。
すべて彼女のために悲しむ者よ、
彼女と共に喜び楽しめ。
66:11あなたがたは慰めを与えるエルサレムの乳ぶさから
乳を吸って飽くことができ、
またその豊かな栄えから
飲んで楽しむことができるからだ」。
66:12主はこう言われる、
「見よ、わたしは川のように彼女に繁栄を与え、
みなぎる流れのように、もろもろの国の富を与える。
あなたがたは乳を飲み、腰に負われ、
ひざの上であやされる。
66:13母のその子を慰めるように、
わたしもあなたがたを慰める。
あなたがたはエルサレムで慰めを得る。
66:14あなたがたは見て、心喜び、
あなたがたの骨は若草のように栄える。
主の手はそのしもべらと共にあり、
その憤りはその敵にむかっていることを知る。
66:15見よ、主は火の中にあらわれて来られる。
その車はつむじ風のようだ。
激しい怒りをもってその憤りをもらし、
火の炎をもって責められる。
66:16主は火をもって、またつるぎをもって、
すべての人にさばきを行われる。
主に殺される者は多い」。
66:17「みずからを聖別し、みずからを清めて園に行き、その中にあるものに従い、豚の肉、憎むべき物およびねずみを食う者はみな共に絶えうせる」と主は言われる。
66:18「わたしは彼らのわざと、彼らの思いとを知っている。わたしは来て、すべての国民と、もろもろのやからとを集める。彼らは来て、わが栄光を見る。66:19わたしは彼らの中に一つのしるしを立てて、のがれた者をもろもろの国、すなわちタルシシ、よく弓をひくプトおよびルデ、トバル、ヤワン、またわが名声を聞かず、わが栄光を見ない遠くの海沿いの国々につかわす。彼らはわが栄光をもろもろの国民の中に伝える。66:20彼らはイスラエルの子らが清い器に供え物を盛って主の宮に携えて来るように、あなたがたの兄弟をことごとくもろもろの国の中から馬、車、かご、騾馬、らくだに乗せて、わが聖なる山エルサレムにこさせ、主の供え物とする」と主は言われる。66:21「わたしはまた彼らの中から人を選んで祭司とし、レビびととする」と主は言われる。
66:22「わたしが造ろうとする新しい天と、新しい地が
わたしの前にながくとどまるように、
あなたの子孫と、あなたの名は
ながくとどまる」と主は言われる。
66:23「新月ごとに、安息日ごとに、
すべての人はわが前に来て礼拝する」と
主は言われる。
66:24「彼らは出て、わたしにそむいた人々のしかばねを見る。そのうじは死なず、その火は消えることがない。彼らはすべての人に忌みきらわれる」。


Ⅰテモテ

第2章

2:1そこで、まず第一に勧める。すべての人のために、王たちと上に立っているすべての人々のために、願いと、祈と、とりなしと、感謝とをささげなさい。2:2それはわたしたちが、安らかで静かな一生を、真に信心深くまた謹厳に過ごすためである。2:3これは、わたしたちの救主である神のみまえに良いことであり、また、みこころにかなうことである。2:4神は、すべての人が救われて、真理を悟るに至ることを望んでおられる。2:5神は唯一であり、神と人との間の仲保者もただひとりであって、それは人なるキリスト・イエスである。2:6彼は、すべての人のあがないとしてご自身をささげられたが、それは、定められた時になされたあかしにほかならない。2:7そのために、わたしは立てられて宣教者、使徒となり(わたしは真実を言っている、偽ってはいない)、また異邦人に信仰と真理とを教える教師となったのである。
2:8男は、怒ったり争ったりしないで、どんな場所でも、きよい手をあげて祈ってほしい。2:9また、女はつつましい身なりをし、適度に慎み深く身を飾るべきであって、髪を編んだり、金や真珠をつけたり、高価な着物を着たりしてはいけない。2:10むしろ、良いわざをもって飾りとすることが、信仰を言いあらわしている女に似つかわしい。2:11女は静かにしていて、万事につけ従順に教を学ぶがよい。2:12女が教えたり、男の上に立ったりすることを、わたしは許さない。むしろ、静かにしているべきである。2:13なぜなら、アダムがさきに造られ、それからエバが造られたからである。2:14またアダムは惑わされなかったが、女は惑わされて、あやまちを犯した。2:15しかし、女が慎み深く、信仰と愛と清さとを持ち続けるなら、子を産むことによって救われるであろう。


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